大切なこと -立法権-

以下、3つの理由があります。

① 街づくりには法律を変える力が必要  

 道州制の実験区として北海道特区で認められ移譲された権限を見ても「調理師養成施設の指定・監督」や「麻酔を使った危険猟法の許可」といった、こんなことに国の許可が必要だったの?と首を傾げざる得ないものばかりです。この現状をみれば簡単な街づくりアイディアを実現することですら、現行の法律に抵触することは容易に想像できます。

 さらに、法人税を半額にして企業を誘致したり(法人税法)、一定期間を設けて消費税をゼロにして周囲から観光客を呼んだり(消費税法)、河川に桜並木を植えたり(河川法)、カジノを設置したり(刑法)、といった街づくりを大きく変えるアイディアを実現するためには、現在の法律を変える権限を地方が持つようにする必要があります。

 

② 法律改正を中央に働きかけると時間がかかる


   石川県某市では余った保育園を幼稚園施設に転用しようとしたところ、厚生労働省より補助金を返還するようにお声がかかりました。その主張は、縦割り行政の感覚から言えば「正論」でありますが、地域づくりの感覚で言えば「ナンセンス」でしかありません。ちなみにこの試みを実現させるために、行政長である市長は半年も東京に通ってこのアイディアを実現しました。

 さらに手間のかかる法律改正を、当事者でない中央官僚にお願いして、全国で1000以上ある自治体の要望に合わせられるのにどれだけの時間がかかるのか想像もつきません。

 

③ 地方のやる気を出す鍵は立法権にある

  中央からの行政指導は法的な根拠を持たない自主的な取り決めでありますが、法律を作っている官僚が背景にみえているので、多くの企業や地方行政が嫌がらせを恐れてそれに従っています。地方が中央官庁の言いなりになる原因は、その財源を握られていることだけでなく、自分たちの生活に関わる法律の立法権を建前は政治家であっても、実質は中央官庁が握っていることもその原因です。  

 政治家や志のある人がしたいことを申し出ても、「それは国が決めること」として跳ね返す行政の回答は、地方の無力感と閉塞感を生む源です。